国内唯一の地上戦を体験した沖縄。 沖縄を語らなければ、 「戦争童話集」は終わらない。1999年夏、「戦争童話集」全12話の映像化を完了させた黒田征太郎は、映像化のために描き上げた膨大な原画の展覧会を、沖縄県宜野湾市にある佐喜真美術館で開催しました。第二次世界大戦において、国内で唯一の地上戦を体験した沖縄。現在も国内の在日米軍基地の75%が集中しています。ちょうどこの頃、沖縄ではサミット開催を間近に控え、マスコミの煽り立てる歓迎ムードが高まっていました。その一方で、沖縄県民の多くがサミットに浮かれ騒いでいるのかといえば、必ずしもそうではなく、サミット主会場の決定が普天間基地の県内移設とリンクしたものであることや、戒厳令に近い警備体制の下で生活を規制されるといったサミットの実態を、静かに見据えているようでした。黒田は、沖縄の地で出会う人々の表情に触れ、海の風に吹かれる中、戦争童話集に含まれていない「沖縄」の物語りを語り継がなければと、使命にも似た想いを抱きました。 「地上戦を知らない僕には書けない」と言っていた野坂昭如も、「日本政府が再び沖縄をステイツにしようとしている今、書ける書けないなどと言っていられない」と、黒田の想いを受けとめ、すぐさま「沖縄篇を作る会」を発足。沖縄へ何度も足を運ぶことから構想を練り始めました。
原作●野坂昭如 (『野坂昭如戦争童話集〜沖縄篇・ウミガメと少年』講談社刊) 音楽●喜納昌吉 製作・発売●株式会社ディーケイツー 企画●戦争童話集 忘れてはイケナイ物語り「沖縄篇をつくる会」 制作プロダクション●伝達社 総発売元●株式会社紀伊國屋書店 発売協力●株式会社ポルケ エグゼクティブ・プロデューサー●長友啓典、永用万人 ライン・プロデューサー●礒田照太一、石黒美和
監督●御法川修 撮影●芦澤明子/森下成一/Daniel Kang 制作担当●本藤雅浩 制作主任●本多徹至 ヘアメイク&スタイリスト●三浦啓子 沖縄コーディネーター●小場紀夫 写真●川井聡、Nigel Scott
撮影コメント:黒田さんの書かれた絵を少しずつ動かしてアニメーションをして下さったのはスタジオトウィンクルの撮影監督森下成一さんとそのスタッフでした。普通なら一ヶ月以上かかる作業を一週間もかけずに昼夜にわたる撮影で、クリアして下さいました。戦闘のシーンなどを動かしたり 、多重露光をしたりしてアナログ撮影の極みの技をみせて下さいました。必見ですよ。